クリスマス・シーズンの終わり…。

ロビーのツリーの前では記念写真を撮る人が沢山

 今年の『くるみ割り人形』ラッシュも終わりを迎えました。私の2016年ラストは新国立劇場でした。昨年まで生徒さんだった木村優里さんがプリンシパルとして「金平糖の精」で大役をエレガントに果たされていました。「クララ」も似合いそう、と思いつつ楽しみました。

 

『くるみ割り人形』の会場はどこもいつもより華やか、クリスマスツリーは定番、ねずみがロビーに出てきたり、子供たちにお菓子を配ったり…。おめかしした子供たちの姿もほほえましいものです。

KBallet幕間のクッキー付きキャラメルティー

KBalletと東京シティ・バレエ団の「くるみ割り人形」プログラム
クリスマスらしさが一杯です。

 KBalletさんのビュッフェではキャラメルティーにかわいいジンジャーマンのクッキーが添えられていました。Kballet版はホフマンの原作を重視した物語も見応えのある演出で大人っぽい感じ。版による違いも楽しみの一つです。

 市民でバレエを支える活動が生んだ東京シティ・バレエ団は子供たちが沢山出演しながらもオーソドックスなバージョンですが、今年で30周年だそう。日本のバレエの在り方の一つとして一観客として応援している活動です。こちらも地域のお菓子屋さんが会場に多数出展、美味しくてかわいいクリスマスのお菓子が買えるのも楽しみの一つ。こういう季節感も嬉しいですね☆

 

FUTARI de ZUCCUでは客席にこんなプレゼンテーション。紙飛行機の手紙も靴も作品でも大きな役割が♪

毎年恒例のクリスマスクッキー、製作中…

 コンテンポラリーダンスでもクリスマスの空気のある公演がありました。『FUTARI de ZUCCU』、コンドルズの藤田善宏氏とタップダンスの村多正樹氏という異色の組み合わせ。池袋のダンスではあまり使わないスペース空洞という会場を横長に使っていました。サンタクロースにかけた子供の願いを叶える童話風のストーリーながら、願いをかなえる代わりに代償も払わなくてはいけないという厳しい結末…。それでいながら心もほっこり温まる作品でした。(会場のクリスマスデコレーションも素敵だったのですが写真を撮りわすれてしまいました。)

 会場には親子席も設けられ、親子でも楽しめる、でも子供に寄り添って簡単にしすぎたりはしない、という姿勢も好感が持てます。タップとのバランスも絶妙で「二人」でやる意義が大きかった点でも、今年のコンテンポラリーダンス公演の中でも私にはとても印象に残る良い作品でした。このCAT-A-TAC二人会は11月の『未亡人』も面白かったので、今後も楽しみ♪

 来年はどんな舞台に出会えるでしょうか。

そろそろ『くるみ割り人形』

初めて買ってもらったカラヤン指揮の『くるみ割り人形』LP。今見ると王子のコスチュームが『パラード』のレオタードに見えてしまいます。

2015年冬の初『くるみ割り人形』は井上バレエ公演でした。いよいよクリスマス・シーズンです。井上バレエ団『くるみ割り人形』プログラム

12月は『くるみ割り人形』の季節です。バレエの舞台自体がクリスマスの夜なので、当然のことかもしれません。都内近郊だけでも毎年少なくとも7,8本程度の『くるみ割り人形』を見ることができます。日本全国ですともっと沢山ありますが…。

それぞれの演出の違いを見るのも楽しいですし、カンパニーによっては幕間にダンサーがロビーでお菓子を配ったり、観客との写真撮影に応じたり、また、客席に向かって最後に小さな袋に入ったお菓子を投げたり、いつもと違う「フェスティヴ=お祭り的な」ムードが漂います。
『瀕死の白鳥』を当たり役とした20世紀最高のダンサーの一人、アンナ・パヴロワが初めて見たのバレエも『くるみ割り人形』だったと伝えられていますが、バレエを志す人達や、バレエ関係者でも初めての作品だったという方も多いかもしれません。

私も初めてあぁ、バレエってすごい!と思ったのは子供時代にベルギーでその日だけTV放映されていた『くるみ割り人形』でした。そして初めて父にねだって買ってもらったLPも『くるみ割り人形』でした。当時帝王カラヤン全盛時代で子供でもその名前をしっているほどでした…。
繰り返し聞いたことをよく覚えています。中でも「花のワルツ」の音楽に響きは想像の世界を膨らませてくれました。VTRはまだない時代でしたから、音楽を聞きながら、頭の中でバレエのシーンを再現していたのも懐かしい思い出です。
さて、今年はどんな『くるみ割り人形』に出会えるでしょうか…。