パリでバレエ・リュス関係~2016-2017年~

バクスト画集より「オーロラの衣裳デザイン」。これが出品されているかはわかりませんが、バクストが生前に出した画集に掲載されている原画は出品予定のようです

最近は残念ながらあまり多いとは言えないバレエ・リュス関連のイヴェントですが、11月22日から3月5日までパリ・オペラ座内のギャラリーで「バクスト~バレエ・リュスからオートクチュールまで」という展覧会が開催されます。

個人コレクションからの出品もあるようです。カタログが出るのかどうかはまだ分かりませんが、出るといいな、と思っています。

サイトは下記のところ。

 

https://www.operadeparis.fr/visites/expositions/bakst-des-ballets-russes-a-la-haute-couture

 

バレエ・リュス関係、といっていいでしょうもう一つ日程が重なりませんが、3月21日から9月3日までピカソ美術館では「オルガ・ピカソ」という展覧会が開催されます。ピカソ美術館の所蔵は膨大なので、見たことのないものも出品されそうです。

http://www.museepicassoparis.fr/a_venir-2/

 

これは私の記憶ではもう少し前に開催されると昨年リリースが出てその後延期になったのか、先日検索したら出ていました。

 

どちらも気になります…。

藝大プロジェクト2016「サティとその時代~世紀末からベルエポックへ~」

楽屋通路で左から山村さま、私、小鍛冶さま、小沼さま

藝大ならではの邦楽のご案内なども

時がすぎるのはあっと言う間で、藝大プロジェクト、サティ生誕150周年イヴェントも11月6日、無事終了いたしました。

 

鼎談、お聞きになった方はどうだったでしょうか?

小沼さんのスムースな信仰で、楽しくてあっという間でした、もっとお三方のお話を伺いたかった!

そしてアニメーション『パラード』はバレエのイメージも重なる洒落たもの、演奏された『パラード』はやはり本当に革新的、と感じましたし、他の楽曲もとても100年も前とは思えない瑞々しい感性が感じられると思いました。

客席からは見えにくかったかもしれませんが、本物のタイプライター、空の瓶、サイレン、水(これは水に石を投げ込む形で、楽譜が指定しているバケツの水を流すはさすがに会場ではできませんでしたが)が使われていました。

写真を取り忘れてしまって残念。

 

藝大の学生さんがバレエ・リュスに関心があるとお声かけ下さって感激しました。若い方にバレエ・リュスがもっともっと愛されてら、と思っております。

 

来年はパラード100周年。

欧州でのイヴェントもまだ、聞こえてこないのは何故? もう少し探してみます…。

第19回明治大学ホームカミングデー

ロビー正面にはおかえりなさいの文字が…

出身大学のホームカミングデーがあり、仕事前にちらっと立ち寄りました。

大学院を卒業してから20年…びっくりするほどあっという間でした。

最近英語の「ディケイド」という言葉の意味が分かるようになりました。確かに10年よりも20年の方が一区切りという気がするからです。

 

お天気にも恵まれ、沢山の同窓生が集いました。

落語があったり、マンドリン演奏があったり。マンドリン倶楽部はとても有名ですし、聞きたかったのですが後の予定があり断念。バレエでマンドリンというと『ロミオとジュリエット』でジュリエットが演奏する場面などで出てくるのも思い出します。

 

学校はスカイスクレーパーと言っていいようなビルになり、以前のような立て看板がないのはやっぱり不思議な感じがしますが、学校敷地内に部室以外に集まれる場所ができたのは便利なのかもしれません。

もしかしたら一番長く通った場所かもしれません。色々風景は変わったとはいえ、懐かしい場所です。

 

くじ運の悪い私ですが、奨学金の寄付になるという福引を引いたら素敵な商品が当たりました。

お目にかかった事はありませんが、アサガミの木村健一さまありがとうございました!

ご来場、ありがとうございました。

日比谷カレッジ、大変多くのお客様にお越しいただき、無事終了することができました。
ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

熱心なお客様で埋まった会場はとてもお話しやすい雰囲気で、楽しく、あっという間の2時間でした。少しでもバレエ史の面白さ、豊かさが届いていたらいいな、と思っています。

早速、エレガントで素敵なアロマセラピストの平野佐和さまがサイトに紹介して下さいました。
http://sawaroma.blogspot.jp/2016/10/blog-post.html

 

 

次回は鼎談11月6日「サティとすばらしき仲間たち」(上野、奏楽堂)に登壇いたします。

 

これはサティ生誕150周年の藝大イヴェント最後を飾るイヴェントです。
素敵な『パラード』のアニメーションが見られるのも楽しみですし、鼎談終了後にはコンサートも、という盛りだくさんな会です。
お越しをお待ちしております。

関西学院大学で講義

何年目になるでしょうか。

関西学院大学で「身体の冒険」という講座に出講しております。

 

ヴォ―リーズの建築も美しいキャンパスは最初訪れた時には、わぁ、映画みたいと思いました。

出身大学は道路を挟んで校舎がある、明治大学なので、余計にキャンパスらしい姿に目がくらみそうに…。

 

朝一の講義なので、学生さんたちの眠気が吹き飛ぶようなものを…と思ってお話ししましたがどうだったでしょうか。

バレエやダンスについてもっと多くの方にお伝えできたらいいな、と思います。本当に豊かで楽しく美しい世界ですから…。

 

また参ります。

Teachers Training Courseが11日始まりました

K-BALLET GATEでバレエ教師を目指す方の為に行われるTeachers Training Courseが11日始まりました。(2016年9月11~12月18日)
今期もバレエ史を担当いたします。
バレエ史の豊かさ、楽しさをお伝えすることでその先生の元で学ぶ多くの人達にバレエの深さ、背景、そして広がりが伝わっていけばと思っております。

 

Kバレエスクールウェブサイトで講義内容が一部紹介されています。

http://www.k-balletschool.com/topics/view/436

初の佐久市~貞祥寺、縄文、天来記念館~

釣船草も沢山

趣のある緑豊かな参道

 JIDFラボの一環で、8月の終わりに佐久市を初めて訪れました。

滞在していた軽井沢から新幹線でわずか8分で佐久平駅に到着。近いのに全く違う景色が広がる場所でのあっという間の一日でした。

 

貞祥寺は1521年創建のお寺。風情のある石段にしっとりとした苔の庭と心が静かになる空間です。池には佐久名物でもある鯉が沢山。子供が誕生するとここに奉納するのだとか。

そういえば祇園祭の鯉山も「出世」にご利益があると言われていたな、と思い出したり…。

 

山門の手前には軽井沢では今や珍しくなってしまった釣船草が沢山咲いていました。その他にも見たことがないようなお花も沢山。

 

お寺の猫は「猫ちゃん、猫ちゃん」といい加減な呼びかけにもすたすたと足元まできて、身をすり寄せてくれたり、撫でさせてくれたりする愛想のいい猫でした。かわいい。

 

佐久出身の書家比田天来の作品を収蔵・展示する天来記念館では天来の様々な時代の書に加え、もはや現代アートと言っていいようなお弟子さん達の書を鑑賞したり、解字をうかがったり、という豊かな時間でした。まだまだ知らない世界が沢山あります。

 

浅間縄文ミュージアムで見た縄文土器は想像以上に迫力のある造形。

三内丸山で見たものとはま違う味わいで、縄文時代の人々の造形能力、感覚の新しさに驚いたり…どこか宇宙的。今の目から見ても十分に魅力的です。

 

 最後は皆でお蕎麦をいただいて解散。台風も懸念されましたが天候にも恵まれて様々な佐久市の魅力に出会えた一日でした。

 ご案内いただいた佐久市役所の方にも心から感謝しております。

洞源山貞祥寺の正門は豊かな風情ある苔庭の中

呼びかけに応じて飛び降りて向かって来た猫

迫力ある造形が印象的な縄文土器

車窓からは蜂蜜のひげおじさんの隣にバレエ学校という思いがけない光景も…。

 

 

 

『超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界』に寄稿いたしました

2013、2014年に京都、北九州で開催した『バレエ・マンガ~永遠なる美しさ~』展のご縁でバレエマンガの先駆者の一人谷ゆき子さんの本に寄稿いたしました。日本におけるバレエ・マンガがバレエを広めた力と魅力はもっと評価されるべき!

是非お手に取ってみてください。

 

『超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界』

立東舎

10月25日発売、予約受付中

 

書店及び下記サイトでも予約受付中

超展開バレエマンガ

鎌倉花火と軽井沢花火

鎌倉花火にて。

 鎌倉花火は以前鳩サブレーのハトの日、ということで8月10日固定だったのですが最近は7月23日だったり20日だったり…。昨年は晴天にも関わらず海が荒れているということで中止でしたので1年ぶり。

 昔に比べて規模は小さくなりましたが海岸線を彩る花火はとても綺麗。堪能しました。

 

 軽井沢花火は幼い頃から8月20日のまま。旧軽銀座を上がってテニスコートの近く諏訪神社横の公園が会場です。幼い頃は橋から見た「ナイアガラ」がとても印象的でしたが、近年になって仕掛け花火だけという珍しい花火大会になりました。(火薬の匂いも打ち上げと違います。)

 独特の趣があって毎年出掛けます。夜の楽しみの少ない地域なので、昔から来ていると思しき方々も集うのんびりした雰囲気も魅力です。今年はかなりも雨でさすがに中止だろうと家でお食事をしていたら、決行と音で知って驚きました。ネット情報にも電話でも情報が得られず、見にいかれませんでした。残念。

後で聞くと、色々“大人の事情”があっての決行だった模様。

勅使川原三郎・佐東利穂子の『牧神の午後~消えゆく書体~』

光輝く劇場入口

ポスター、チラシにはニジンスキーイメージが…

 KARAS APPARATUSに『牧神の午後~消えゆく書体~』見に出かけました。勅使川原三郎の個人劇場、KARAS APPARATUSの4年目第1作品目との事。

 音楽はオリジナルであるドビュッシーの「牧神の午後」だけではなく「雲」なども使い、勅使川原三郎のソロ、佐東利穂子のソロ、デュオという構成。オリジナルのニジンスキーの振付を彷彿とさせる所作もありつつ、完全に新しい作品が生み出されていました。

 私には最後のデュオで作品の物語が浮き上がるように感じられました。

 

 何よりすごいのは勅使川原三郎の「軌跡」が目に残る独特のダンス、でしょうか。見る度に他のダンサーではできない「軌跡」を形にする、とでも言えそうな動きは目の快楽とも言えるかもしれません。佐東利穂子のもしかしたら幻だったかもしれないニンフ(オリジナル版と違ってニンフは1人)は夢か現かという雰囲気が随所に感じられました。

 日曜は休演し18日までと回を重ねてどう変化して行くのかも楽しみな作品です。

 

 終演後、勅使川原三郎が「自分のダンス歴は40年以上あるが、まだ数えられる位のことしかやっていない、数えられなくなるくらいのことをしたい」というような事(言葉そのままではありません)を言われていたのも印象に残りました。

 最初に勅使川原三郎のダンスを見たのは1990年代ですが、より精鋭化したように見えるのは気のせいではないと思います。そうした挑み続ける気概が作品・ダンスを生み出し続けているのでしょう。

 

公演日程:8月10~18日、14日のみ休演、13日にも16:00開演、その他20:00開演

会場:KARAS APPARATUS(荻窪駅西口)

予約メール:updatedance@st-karas.com

 

公演詳細

http://www.st-karas.com/karas_apparatus/