日本文化デザインフォーラム(JIDF)
私も幹事の一人を務めております、日本文化デザインフォーラムの今年2回目のイヴェントが開催されます。
色々と話題になり、圧倒的多数で決定したオリンピックエンブレム制作者の野老朝雄さんはじめ、6名の専門家の方々のお話はきっと知的興奮に満ちたものになるはず。是非お運びくださいませ。
7月15日(金)19:00スタート
前日まで下記より予約受付中
私も幹事の一人を務めております、日本文化デザインフォーラムの今年2回目のイヴェントが開催されます。
色々と話題になり、圧倒的多数で決定したオリンピックエンブレム制作者の野老朝雄さんはじめ、6名の専門家の方々のお話はきっと知的興奮に満ちたものになるはず。是非お運びくださいませ。
7月15日(金)19:00スタート
前日まで下記より予約受付中
先日、今年の長刀鉾のお稚児さんと禿が決定したとのニュースが流れました。ヤサカタクシーなどを傘下に持つヤサカグループの御子息だそう。兄弟でお稚児さんと禿を務められるのは福寿園の御子息以来4年ぶりだとか。
今年と来年の祇園祭は完全に週末と重なるので人出は猛烈なものとなりそうですが、きっと今年もまた見た事のないお祭の姿に出会えるでしょう。毎年、夏の楽しみです。
気が付けば10年以上も通っています。
昨年お願いしていた帯も届きました。
初心者ですが、上手に着こなしたいな、と思っています。
「パヴロワ」というお菓子に私が初めて出会ったのはオーストラリア、キャンベラのバレエ・リュス展『ロシアより愛を込めて』を見に行った1999年の事でした。
その名の通りアンナ・パヴロワが好きだったことにちなんだお菓子です。メレンゲをベースにしたレシピは様々です。『瀕死の白鳥』を得意とした彼女の雰囲気に合わせてレストランで出されたものをパヴロワが気に入った事から名前が付いたようです。ニュージーランド発祥とも言われます。私がパヴロワに最初に出会ったオーストラリアにおいてバレエはアンナ・パヴロワ、そしてバレエ・リュス・ド・モンテカルロによって広まり愛されましたが、その足跡がお菓子にも残っているとは当時考えてもみなかったのでワクワクしながらオーダーしたのを覚えています。
先日、思いがけず、銀座ローズ・ベーカリーのメニューに見つけて迷わず注文しました。今回はストロベリーが沢山乗った華やかなアレンジで出てきました。
オリジナルにストロベリーは乗っていなかったかもしれませんが、これはこれで華やかです。アンナ・パヴロワというよりは少し日本のバレエ・イメージに近いのかもしれない、とも思ったり…。
日本のバレエのプレゼンテーションは他国に比べてどうも「少女趣味」に傾くきらいがあるように思います。バレエが「女性が見るもの」「女性的なもの」というイメージを強くしてしまっているのは少し残念な事だと思っています。
日本でのバレエの伝達を考えると無理のない所もあるのですけれど、そのお話は長くなるのでまた改めて…。
アスタリスク4回目は中村うさぎ原作という珍しい公演でした。振付・演出、そして作曲もMIKEY。お二人は旧知の仲とか。
ダンスを核に表現をしていきたいというMIKEYの言葉通り、ダンスは中心にはあるけれど表現されるのは物語世界。セリフもあれば歌もあり、というエンターテインメント・ショー。フォーラムCで3日間、4回公演を満席にできるパワーに納得する観客の温度と勢いのある舞台でした。
物語は誰もが知る『白雪姫』の中村うさぎ新解釈バージョン。
魔女と白雪姫が「美魔女」と「天然ガール」に置き換えられ、舞台は芸能界というわかりやすく無理のない設定。
この設定とストーリーは日本&米国では広く共感を呼ぶのではないでしょうか。プラスティックサージェリーも辞さない「美魔女」(という言葉は嫌いですが、今は定着した感がありますね)をどう見るかは年齢をどう重ねるかという問題ですし、「人工」と「天然」はある意味永遠の対立項でもありますから。年代によってはぐさりと刺さるセリフも多くドキドキしながら見ていました。
そんなセリフやストーリーにも毒たっぷりの作品ですが、実力あるダンサー達によるダンスシーンの場面は見惚れるほどの圧倒的な迫力がある高度なものでした。
再演のお話も出ているそうですが、MIKEYのキャラクターが炸裂した感のある「美魔女」がキャストになるとまったく違った魅力になりそうです。
たっぷり楽しんだ帰途、アートとエンターテイメントについても考えてしまいました。芸術になるエンターテイメントもエンターテイメントになる芸術ももちろん存在しますからこちらは決して対立項ではないのですが…。
今年はサティ生誕150周年。
それを記念したイヴェント“藝大プロジェクト2016「サティとその時代~世紀末からベルエポックへ~」”が5月15日から始まりました。全4回、11月まで断続的に開催されます。
その最終回11月6日、芸術の秋の頃、「サティとすばらしき仲間たち」鼎談に出演いたします。
ご一緒するのは素敵なパラードアニメを制作された山村浩二さん、作曲家の小鍛治邦隆さん、そして今回お声かけいただいた詩人で芸術研究家の小沼純一さん。
どんなお話が飛び出すのかわくわくしています。
2部はコンサートで山村さんのアニメーションもご覧いただけます。そしてもちろん『パラード』の演奏も。サイレンやタイプライターを楽器として本当に使うのでしょうか?バケツの水をひっくり返す場面はあるのでしょうか? こちらも色々楽しみです。
是非お運びくださいませ。
この前に6月25日、10月22日にもレクチャー&コンサートが行われます。
会場はいずれも東京藝術大学奏楽堂。趣のある素敵なホールなので、そこに登壇できるのも嬉しい事だと思っています。
1回券、2回券、3回券がありますので、ご予定に合わせてお選びいただけます。
ちょっと先ですがお目にかかれますように。
先日アップしました香港で見てきた『眠れる森の美女』ナチョ・ドゥアト版。DVD発売との報が流れてきましたので、そちらをご覧になるのも一興かもしれません。
公演最終日はフェスティヴァルの最終日でもあり、今年はモエ・シャンドンさんのご提供で観客席全員にシャンパーニュが配られるという粋な計らいもありました。日本の文化庁長官に当たる方などのお客様も多い最終日にはセレモニーも行われましたが、深夜便で戻りましたので、グラスを飲み干して空港へ…というあわただしいものになりました。
そんな香港で初めてのところへもいくつか。
~香港でクレソン そして 香港医学博物館~
バレエとは関係ありませんが、フェスティヴァル取材でもう10回以上(もっとかも数えた事がありません)訪れている香港、ちょっと違う事をしてみようと調べて面白そうだったのでクレソン畑のある町へ行って来ました。小さなバスで20分ほど山を上がったところで朝食をいただき、クレソンを食べ(中華炒めがとても合うのは知りませんでした!)、そして購入しようと野菜販売のおばさんに話しかけたところ(といっても広東語はできないのでほぼ筆談)クレソン畑で一緒に摘むことになりました。摘み方もコツも教わって、写真をとるからと撮ってくださいました。若くておいしいクレソンは綺麗な水に育まれていました。なかなかない体験、楽しい一時でした!
そして香港医学博物館。これもまだ行ったことのない所へと思って行きました。現地へ向かうと、階段につぐ階段…低いヒールで良かったです、さすがに…。段数を数えようと思ったのですが途中で断念。
登り切るわずか手前にある1906年建設の元病院が博物館になっています。コロニアルな素敵な建物で、庭はハーブガーデンとして様々なハーブが植えられ、一つずつ効能の説明が付けられていました。
疫学から始まった香港医療について最近のSARSまで伝える展示は想像していたより面白いものでした。中国漢方の歴史より西洋医学の伝達や外科手術の歴史を「始め」とするのは今の医学会との関わりにも配慮があるのかしらと、知りたい事も増えました。
ちなみに今回香港へ行く前に読んだのは、以下の本。雨傘革命のさなかに行った事も、SARSのさなかに行った事もあるので色々改めてなるほどと思う内容の詰まった1冊でした。確かに最近香港の記事も本も少なくなりました…。そしてこの本の後日談的には書店主失踪など色々きな臭くなっています、これは香港だけには限りませんが。
『香港 中国と向き合う自由都市』倉田徹、張彧暋(岩波新書)
遅いアップになってしまいましたが、今年も香港パフォーミング・アーツ・フェスティヴァルに行ってきました。今回は3日間全3回の『眠れる森の美女』を見ることができました。ナチョ・ドゥアトは日本でも知られる振付家ですが、彼の全幕作品はなかなか見られないので、どんなものかしらと行ったのです。
ドゥアト版はロシア、ミハイロスキー劇場バレエ団に2012年に振付けたもので評判や情報が断片的なままの初見となりました。
物語はそのまま、「プティパへの敬意があり、それを尊重し大きく解釈変更をしたり変える事は考えなかった」との事。
確かに物語の解釈や役に大きな変更点はありません。とはいえ、ナチョらしさは随所に見られました。例えば他のクラシック・バレエでは見られない大きく胸をそらせる動きや、コンテンポラリー作品ではお馴染みになったベジャールの振付にもよく見られる足を開いて膝が直角になるほどに腰を落とした動きなど、他のナチョ作品に良く見られる振りが多用されます。また、「踊らない人はいない」との言葉通り、王と王妃はもちろん、小姓たちも踊りながら退場するなどダンサブルな仕上がりになっていました。
それを良いと思うか、うるさいと思うかは意見の分かれるところでしょう。私にとっては場面によっては踊らない「居る」だけの役がバレエでは実は重要だったと気付いた作品ともなりました。
3幕の始めは物語の世界の登場人物たちがその世界への窓なのでしょう、雲に開いた丸い穴から覗いている場面で始まります。何とも可愛らしい場面で印象的でした。(本質的な部分ではなく、円形に登場人物が並ぶ感じや、多数出演する物語の人物たちなど「見た目」は英国ロイヤルバレエ団のダウエル版と似ている部分もあります。)
この場面では「かえるの王さま」などほとんど踊らない役も登場します。また衣裳のデザインはボンデージファッション風に見える「長靴をはいた猫」、ゴスロリ風に見える「赤ずきんちゃん」など独特のテイスト。これは好みの分かれる所かもしれません。振付も独特のものが多く、「長靴をはいた猫」は音楽が明確なだけに振付には違和感を感じました。
美術・衣裳はロシア人デザイナーアンジェリーナ・アトラジクによるもの。伝わるかどうか分からないのですが、見ていて思ったのは「オルガルヒ趣味」という言葉。(そんな言葉はありませんが、ぽんと頭に浮かびました)肥大化した帝政趣味とでも言えばいいのでしょうか。ロシアの新興成金の人達が好きそうなイメージと言った方が分かりやすいかもしれません。悪趣味ギリギリの雰囲気です。(決して悪趣味とは思いませんでした、念のため。)ロシア人でなければデザインできなさそうな独特の雰囲気です。そのバランスをとるためもあるのでしょう、美術はその分大変シンプル。デジレが乗った船が進む場面では森が動く仕掛けもありました。
実行委員を務めているパフォーミングアーツ推進実行委員会総会のために青森に行って来ました。
今年度、青森県立劇場で行われる公演も『アレコ』(注)にちなんだダンスはもちろん、5台のグランドピアノによるアレコ・ホールでの演奏会など楽しみな公演が色々あります。
美術館では「オドロイテモ、おどろききれない 網羅万障:棟方志功とその時代」展が開催中でした。若い頃の作品から彼が自分の画風を獲得していく姿を改めて追うことができる見応えるのある展覧会でした。1枚しか刷らなかったという空を飛ぶ神様である「オシラサマ」を描いたという「飛神の柵」(棟方は自作を「柵」と呼びました)は何とも鮮烈でした。
気がついたらチケットに印刷されている画像と同じでしたが、これを書くまで気付かなかったほど。やはり現物にしかない魅力が作品にはあると改めて思いました。何とも迫力のあるそして美しい色彩は今でも勢いを感じさせます。
会議後は弘前で観桜会。
見渡すかぎりこんもりと満開、「春の雪」も降る中を歩きました。
今年見た一番見事な桜でした。もう少しゆっくりできると良かったのですが…。夜桜はぼんぼりに灯りも入り、その美しさは是非体験したいと思いました。
実はこの観桜会、2011年に予定されていて、地震で中止となった後、日程や桜の開花とスケジュールが合わず、足掛け5年で実現したのでした。
(注)『アレコ』は1942年にピョートル・イリッチ・チャイコフスキー音楽、マルク・シャガールの美術・衣裳によってメキシコ・シティで初演された作品です。シャガールにとっては初のバレエ作品でもありました。振付はバレエ・リュス出身のダンサー、レオニード・マシーン振付で上演されました。青森県立美術館はこの『アレコ』の背景幕3枚(全4枚のうち)を所蔵しています。その幕を展示するために作られたアレコ・ホール、及びシアターで様々なパフォーマンスや演奏、上映が行われています。
5月9日からK-Ballet Schoolのバレエ教師のためのコースが開講します。
今回もバレエ史を担当致します。会場でお目にかかれるのを楽しみにしております!
春、入学のシーズンですが、今期より大正大学表現文化学科、クリエイティブライティングコース、客員准教授に就任いたしました。
バレエ、ダンス、書く事、歴史、私がお伝えできる事を全力で…と思っております。